保護者の方へ

子供が美術大学へ行きたいって言うと初めはみなさん心配されます。まずはデザインという仕事の現場をご説明します。

Q1.美術大学って絵描きになるための学校?

「美術大学は絵描きになるために勉強をするところ」と、思われがちですが、現在の美術大学はデザイン大学と言ってよいほど、その主力は芸術系よりもデザイン学部となっています。デザインというと非常に狭い世界のように思われますが、実際はどうでしょうか?

ハサミや鍋、椅子などの道具から、ポスターや雑誌、本、webなどの情報、公園や建物や都市といった遥かに大きいもの、そしてサービスや「心地よい体験」などの概念的なもの…。これらのすべてが「デザイン」という語彙の指し示すものです。およそ私たちの生活の中でデザインと無縁なものはありません。

Q2.就職には困らないのでしょうか?

デザイン系卒であれば就職に問題はありません。一般的にデザイン学科を卒業したら、大手企業や数多くあるデザイン事務所に入社し、デザインの業務にあたります。経験者は重宝されるので、比較的復職しやすい業界と言えます。

地元岡山では従来は印刷会社のデザインや広告会社、建築会社などが主な就職先でしたが、インターネットの普及にともない、web、映像コンテンツといった仕事にシフトしてきているようです。

Q3.理系でも/美術が苦手でも美大に入れますか?

入れます。なぜなら、良いデザインとは決して気分や感性の発露だけではなく、分析と技術の集積の結果であるからです。そのことは入学試験の実技試験でも同じことが言えます。ものを立体的に描くには? 美しい配色とは? それらすべてに明確な答えがあり、これらを身につけることによってデザイン、デッサンを上達させることができます。

また美術大学は文系と思われがちですが、建築、情報系を中心に理系出身のデザイナーも少なくありません。

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